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サブプライム化するユーロ

 2010-05-11
ギリシャ財政危機の金融市場への波及を阻止し、ユーロを防衛するため、EU(欧州連合)財務相理事会とECB(欧州中央銀行)は5月10日、巨額の緊急支援策を打ち出した。EUは5000億ユーロの融資・融資保証を提供し、IMF(国際通貨基金)が提供する2500億ユーロと併せ、総額7500億ユーロ(約89兆円)にのぼる金融支援が決まった。前日の5月9日時点では700億ユーロの支援を行うと伝えられていたので、わずか1日で総額が10倍にふくれあがったことになる。EUの危機感の大きさと、ユーロ防衛への決意が窺われる。とりあえず、5月19日に迫っているギリシャの債務の借換期限にはなんとか間に合うようだ。

今回の支援策でギリシャ財政危機は一息つくことになったが、先行きは決して安心できない。ギリシャ国債が投資不適格のジャンク債扱いになっているように、同国の財政事情は深刻で、どのみち破綻するとの観測も根強い。ギリシャは国内にめぼしい産業はなく、公務員の高すぎる賃金も問題となっているにもかかわらず、財政緊縮化に抗議する国民の暴動も起こっている。前途多難と言わざるをえない。

火種はギリシャだけではない。ユーロ圏で、PIIGS(ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペイン)と総称される国々は、財政事情に大きな問題を抱えている。ギリシャの危機をなんとか抑え込んだとしても、他のPIIGS諸国にまで波及した場合、お手上げになる可能性も強い。ユーロ圏最大の経済力を持つドイツでは、ギリシャ支援に対して国民の反発が強いという。危機の拡大で支援額がさらに膨れ上がるようだと、ドイツなどは国内世論を抑えられなくなるだろう。

本質的な問題はユーロの構造自体にある。複数の主権国家が通貨主権を放棄・移譲して共通通貨を持つという歴史的実験は、しばらくは順調だった。もし経済基盤の強固な国だけが参加し、世界経済も順調なのであれば、ユーロもなんとか信頼できる。しかし実際には、ギリシャのような経済基盤の弱い国も参加しており、そこに米国に端を発する世界金融危機が襲いかかり、ユーロが本来持っている脆弱性が露呈してしまった。

ユーロは「天気のいい日の通貨(fair-weather currency)」と言われる。経済が順調な間はいいが、いざ経済危機に直面すると脆弱性をさらけ出してしまう。米国は今回の金融危機に際して、金融・財政などを含めた強力な措置を果敢に実施した。しかしユーロを管轄するのは、特定の主権国家に属さないECB(欧州中央銀行)である。また、金融政策はECBが管轄するが、財政政策は各々の主権国家の権限に属する。ユーロ圏で金融・財政を一体化させた強力な施策を、機動的に打ち出すのはきわめて困難だ。

ユーロ圏が拡大するにつれて、あとから参加するメンバーは、経済基盤が脆弱で信用度で劣る国が多い。これが問題を引き起こす原因となる。そのような国はユーロへの参加により、本来は持てないはずの信用力のある通貨を、持つことができることになる。これはユーロの価値を内部から毀損するだけでなく、経済基盤の脆弱な国にとっては、不況などの際に通貨を切り下げて対処するという政策がとれなくなる。ユーロは参加国が拡大するにつれて、本当の価値が分かりづらい通貨になっていき、また、経済危機への対応がより困難になっていった。今回、国際金融危機の中で、そのような矛盾が一気に表面化してしまったのだ。

米国では、信用度の劣る人々への住宅ローンである、サブプライムローン債権を組み入れた金融商品が組成され、それに対して格付け会社が過大な評価を与えたことが、金融危機の原因のひとつとなった。ユーロ危機はある意味で、米国のサブプライム問題に似ている面がある。米ドルに次ぐ有力な通貨であるユーロに、信用度の劣る国があとから参加することで、いわば「ユーロのサブプライム化」が進むわけだ。しかし、サブプライムローンとは異なり主権国家が対象であるため、はるかに問題は深刻である。

コメント
■来年度の国債発行「44.3兆円超えないよう全力」と菅財務大臣が発表―
ブログ名称:Funny Restaurant 犬とレストランとイタリア料理
こんにちは。また、マクロ経済音痴の菅財務大臣が、頓珍漢な発言をしました。これに関しては、あの鳩山さんが「政府の公式見解ではない」と発言したそうで、たまには良いことをいうと感銘を受けました(笑)!!
私のブログでは、政治家がマスターすべきマクロ経済鉄則三つということで、以下の内容を掲載しました。
■その1■本当の財政破綻は、外国からの借金が超過して収拾がつかなくなったときおこる
■その2■プライマリーバランスは、その構造を熟知しなければ本質を見誤る
■その2■:景気の良いときの経済対策と、悪いときのそれは異なる
詳細は、是非私のブログを御覧になってください。
【2010/05/12 15:54】 | yutakarlson #.BcbyNME | [edit]












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