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普天間基地移設問題で進退きわまる鳩山政権

 2010-04-26
米軍普天間基地移設問題で鳩山政権が公約してきた「5月末決着」は事実上、不可能になりつつある。

4月24日には政府内で、2006年に日米両国政府が合意した米軍シュワブ沿岸部(沖縄県名護市辺野古)への現行移設計画を若干修正し、場所は現行計画の通りながら、環境をなるべく損わない方式で建設するといった案も出たという。しかしこれでは、自民党政権時代に決定された現行案にほぼ逆戻りすることになり、地元や連立与党の社民党が反発するのは必至だ。鳩山首相も、依然として県外移設にこだわっているという。

名護市のシュワブ陸上部に代替施設を建設するとともに、県外である鹿児島県の徳之島にヘリ部隊を移転する案もあった。しかし、この案に対しては地元が強く反発し、同意を得られる状況ではない。地元の頭越しに政府が話を進めてしまったことも、反発を強めてしまったようだ。米国も、地元の同意があることを移設の条件としており、地元の同意なしに移設先が決まることはありえない。米国は一体運用を可能にするため、ヘリコプターの分散移転先の条件として「沖縄から65海里(約117キロ)以内」との条件を提示しているが、沖縄本島と徳之島の距離は約200キロあり、徳之島案には運営上の観点から難色を示している。

いずれにせよ、連立与党、地元、米国政府が全て同意できるような案は現時点で存在せず、5月末までに現れるとも思われない。結局、移設先を決められないまま基地は普天間に残留し、あとは継続交渉になるという可能性も強い。しかし、県内残留になった場合、社民党は連立離脱を示唆しており、県内の反発も強いものになる。民主党にとっては公約違反であり、米国の鳩山政権への不信感も決定的になる。進退きわまった鳩山首相は、辞任に追い込まれる可能性も強い。

そもそも普天間基地移設問題は本来、外交・安全保障問題のはずなのだが、一連の騒動はあたかも「迷惑施設の移設問題」のような観を呈している。在日米軍基地を安全保障や日米同盟においてどのように位置づけるかという、肝心な点はあまり議論されない。また、鳩山首相は日米同盟にあまり熱意があるようには見えないが、かといって米国への依存をやめる考えもないようで、中途半端な姿勢が目立つ。外交・安全保障問題として本質的な議論がなされないことや、鳩山首相の日米関係への無関心さも、問題が迷走している背景にある。

米軍にとって沖縄の基地は、直接的に日本を防衛するだけでなく、中央アジアや中東方面への中継基地としての役割も担っている。さらに、極東有事への対応、とりわけ台湾を中国から防衛する使命も帯びている。台湾有事の際、ただちに救援に駆けつけるには、米軍基地は沖縄にあることが望ましいことになる。ただし、中国に軍事的に対抗するという側面は、外交的に微妙な問題をはらむため、おおっぴらに語られることは少ない。

4月に入って、東シナ海で訓練中の中国の艦載ヘリが、監視中の海上自衛隊の護衛艦に約90メートルの近距離まで接近したほか、中国の駆逐艦が東シナ海で哨戒飛行中の海上自衛隊のP3C哨戒機に対し速射砲の照準を合わせる、などの事態が起こっている。また、潜水艦2隻を含む計10隻の中国の艦船が、沖縄本島と宮古島の間の公海を南下し、沖ノ島方面に向かった。普天間問題で日米関係がぎくしゃくしている間に、中国海軍がこのような示威行動をとることは、なんらかの意図が感じられる。

中国が想定する対米防衛線として、「第一列島線」および「第二列島線」という概念がある。「第一列島線」とは、日本の南西諸島から沖縄諸島、台湾東方沖、フィリピン西方沖を経て、ボルネオとベトナムの間の南シナ海に至るラインである。一方、「第二列島線」とは、伊豆諸島から小笠原諸島、サイパン、グアムを経て、パプアニューギニアに至るラインである。いずれも、日本などの領土や領海を含んでいる。米軍から見て、沖縄は「第一列島線」を守る拠点となるが、グアムに引き下がると、「第二列島線」まで後退することになる。

台湾の馬英九政権はかねてから、中国との融和を進めつつも、台湾の安全保障に関する日米安保の重要性を強調している。馬政権は中国との関係を考慮し、北京を射程圏内とする射程距離1000キロ以上の中距離弾道ミサイルと巡航ミサイルの開発を停止していたが、ここにきて、開発を再開する方針に転換したことが明らかになった。日米安保の弱体化で台湾付近での米軍のプレゼンスが低下する可能性や、中国海軍の西太平洋への進出に備え、抑止力を強化しようということだろう。


第一列島線(Wikipedia)

※関連エントリー
■普天間基地移設問題で国内外で信用を失う鳩山首相

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