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2010年度の正社員採用、半数近い企業が予定なし

 2010-03-06
帝国データバンクは3月3日、『2010年度の雇用動向に関する企業の意識調査』を発表した。

『2010年度の雇用動向に関する企業の意識調査』
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/keiki_w1002.pdf
調査期間は2010年2月17日~28日。
調査対象は全国2万1,750社で、有効回答企業数は1万624社(回答率48.8%)。
雇用動向に関する調査は2005年2月、2006年2月、2007年2月、2008年3月、2009年2月に続き6回目。

まず、2010年度(2010年4月~2011年3月入社)の正社員(新卒・中途入社)の採用状況については、「増加する(見込み含む)」と回答した企業は全体の1割強の14.3%にとどまった。これは、2009年度見込み(2009年2月調査)の11.2%と比べると3.1ポイント増加しているとはいえ、正社員の採用状況は依然厳しい。リーマンショック後の急速な景気後退は当面の底は打ったようだが、経済活動は回復しつつも低水準にとどまっており、決して先行きを楽観できる状況ではない。企業がここで正社員を増やすというリスクを回避しようと考えるのも、やむをえない経営判断だろう。

さらにショッキングな調査結果も出ている。正社員について「採用予定なし」と回答した企業が、全体の半分近い47.5%もあるのだ。過去5回の調査では、雇用環境が比較的良好だった2005年度は21.2%、2006年度は25.5%、2007年度は25.2%で、サブプライム問題が景気に波及した2008年度は30.4%に増えた。これが、世界同時不況の打撃を受けた2009年度は45.9%と一気に増え、2010年度は前年度をさらに1.6ポイント上回る深刻な結果となった。正社員について「採用予定なし」と回答する企業の割合が3年連続で増大し、全体の半分近くに迫っているのが現状なのだ。

一方、非正社員についても、企業の採用意欲は減退している。2010年度の非正社員(派遣社員、パート・アルバイトなど)の採用状況については、「増加する(見込み含む)」と回答した企業は全体のわずか6.2%だった。これに対し、非正社員について「採用予定はない」という回答は57.0%と、2年連続で6割近くになった。非正社員の採用状況は、正社員以上に厳しいことが窺われる。

雇用調整については、「すでに実施した」と回答した企業が22.1%、「今後検討する」が12.2%だった。雇用調整を「すでに実施した」「現在、実施している」「現在は実施していないが、今後実施を検討する」のいずれかの回答があった企業に対し、雇用調整の方法について質問したところ、1位は「中途採用の削減・中止」の36.7%、2位は「新卒者採用の削減・中止」の35.7%だった。

自社の属する地域・業界の雇用環境が改善する時期については、1位は「2011年度」の22.8%、2位は「長期的に改善する見込みはない」の22.6%、3位は「2012年度」の18.8%、4位は「2013年度以降」の9.3%となった。総じて、今後の雇用環境については厳しい見通しとなっている。なかでも「長期的に改善する見込みはない」という回答が2割を超えていることは、事態の深刻さを窺わせる。

今回の調査結果から、直近のある程度の景気回復にかかわらず、雇用情勢については依然として厳しい状況が続いており、さらに、今後についても悲観的な見通しが多いことが分かる。経済活動の水準が低下し、景気の先行きも楽観できない中、企業では従業員数の過剰感が強まっているものと思われる。今後は採用抑制が長期化する一方で、雇用調整もじわじわと進みそうだ。

ところが、このように深刻化する雇用情勢に対して、政府が有効な対策を打ち出しているとは思えない。

たとえば、雇用調整助成金の利用状況についても今回の調査で質問しているが、現在までに18.6%の企業が利用し、今後は14.2%が検討すると回答している。この雇用調整助成金は、はたして有効な対策なのだろうか。雇用維持が苦しい企業に国が補助金を出すことにより、企業は一時的には楽になるだろうが、長期的に見れば、市場から退出すべき企業や事業を延命させる、産業構造の転換が進まない、人的資源の最適配分が阻まれる、などの弊害が出てくる可能性もある。

また、派遣労働を禁止したり、労働者の正社員化や正社員保護を強化するような政策も有効性は疑わしい。メーカーが派遣労働を利用できなければ、製造コストのより安い海外に生産拠点を移転し、さらに国内雇用は減少するかもしれない。また、硬直的に正社員という形態に固執するよりも、将来的には労働形態の多様化を推進した方が望ましいかもしれない。

補助金を支出して一時しのぎをしたり、従来型の正社員の概念にこだわり過ぎた政策では、長期化・構造化する雇用情勢の悪化や、今後の産業構造の変化には対応できないだろう。政治としては、将来を見据えた真の成長策を打ち出すとともに、日本における雇用の位置づけや制度設計を根本的に見直す必要があるだろう。

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