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菅新首相で内閣支持率は急回復するも、イメージ先行で力量は未知数

 2010-06-10
菅内閣の発足を受けて朝日新聞社が6月8日・9日に実施した全国世論調査によると、内閣支持率は60%と、鳩山内閣退陣直前の17%に比べ、実に43ポイントも急上昇するV字回復となった。世論の批判の強かった鳩山首相と小沢幹事長のツートップが揃って辞任し、後継の菅首相の清新なイメージに期待が高まっているようだ。ただ、鳩山内閣ですら発足直後の同調査では78%もの支持率があったのだから、今のところイメージ先行の菅内閣への支持率の高さも、とりあえず“ご祝儀”の部分が多いとみた方がいいだろう。新しい内閣・党人事では、首相が鳩山氏から菅氏に、幹事長が小沢氏から枝野氏に交代した以外は、蓮舫氏が行政刷新相として入閣するなどの話題性はあるものの、菅氏が務めていた財務相や農水相など部分的な交代にとどまっている。“居抜き”に近いマイナーチェンジの布陣にもかかわらず、清新さを演出するのに成功している。

菅氏が鳩山内閣の一員だったにもかかわらず、清新なイメージを打ち出せているのは、鳩山内閣当時、菅氏があまり目立たなかったということも背景にある。菅氏は鳩山内閣発足後、国家戦略担当相に就任したが、国家戦略室は有名無実の存在だったし、財務相に就任後も存在感は薄かった。テレビの国会中継では居眠りしている様子がよく映し出され、「菅から眠へ」と皮肉られたほどだ。鳩山首相の命取りとなった普天間基地移設問題では、畑違いの財務相だったという事情もあるが、特に言及しなかった。鳩山首相がダメだった場合、次は自分だと考えて、戦略的にひたすら目立たないように努めたのかもしれない。しかし首相に就任した以上、ボロが出ないように静かにしていることも隠れることもできない。

菅氏も鳩山氏と同様、理科系出身だが、それ以外はかなり対照的だ。鳩山氏が政治の名門・鳩山家の出身で、母親がブリヂストン創業者の娘で大資産家なのに対して、菅氏は庶民の出身で、市民運動を経て政界に入った。鳩山氏が現実から遊離した発言が多く、決断力や実行力に欠けていたのに対し、菅氏はかつて婦人運動家・市川房枝氏(故人)の選挙運動を統括して当選に導いたり、厚生大臣在任中に薬害エイズ問題を扱ったりした実績があり、現実感覚では上回っているようだ。しかし、菅氏のこれまでの実績で目立つのは市民運動やその延長のような分野であり、国政の最高責任者としての手腕は未知数だ。かねてから経済オンチといわれており、現在の経済危機に対応できるのか不安が残るし、国際問題や外交へのスタンスも必ずしも明確ではない。ただ、菅氏はすでに「日米同盟が外交の基軸」と述べており、日米関係で波風を立てることは避けるだろう。

鳩山氏は実家が大資産家でありながら、全共闘世代の反米・反資本主義的傾向を引きずっている印象があった。一方、同世代の菅氏は、市民運動の出身であり、政治的立場はしいて言えば中道左派といえるが、イデオロギー色は非常に薄いのが特徴だ。本人は原理主義的なイデオロギーには違和感をいだいているのかもしれない。ともあれ、もともと寄り合い所帯の民主党の中で、どのような路線をとるのかは微妙な問題だ。菅氏は、かつての公共事業至上主義でも市場原理主義でもない「第三の道」を掲げているようだが、その具体的な姿はよくわからない。社会民主主義的傾向はあるが、反市場主義でもなさそうな菅氏は、どのような路線をとるのだろうか。とりあえず菅氏が明確に唱えているのは財政再建と、そのための消費税率引き上げだ。

菅氏は今後、いやおうなく政治闘争のまっただなかに放り込まれる。まず、小沢氏の問題もさることながら、連立相手の国民新党が参議院の会期を延長して郵政改革法案を成立させることを強く要請している。これに対して民主党側は6月10日、会期延長は難しいと国民新党に伝えた。国民新党は連立離脱をちらつかせており、今後の進展次第では、社民党に続いて国民新党も連立から離脱する事態もありえる。すでに同法案は衆議院において5月28日、審議入りしたその日にわずか6時間審議しただけで、強行採決されている。小泉内閣では郵政改革法案の審議に衆議院だけでも100時間以上かけたことと比べると、今回はまともに審議をすることなく強行採決したわけだ。これに対しては日本共産党ですら、「公聴会や参考人質疑も行わず、野党が要求した資料も提出しないままの採決で、まさに前代未聞の暴挙」(しんぶん赤旗)と非難しているほどだ。連立維持のために基本政策で無原則に迎合するのは、禍根を残す。議会制民主主義に挑戦するようなやり方はやめ、同法案はいったん廃案にした上で、慎重に審議し直すのが筋だろう。


※関連エントリー
■菅新首相の前に立ちはだかる、小沢氏の強い影響力
■鳩山後継は菅直人氏に決定。民主党への逆風の中を船出
■鳩山首相が辞任表明。「国民が聞く耳を持たなくなった」と発言

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