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アップルの「iPad」が日本でも発売開始。出版業界への影響は必至

 2010-05-28
アップルの新型情報端末「iPad(アイパッド)」の発売が5月28日午前8時から、アップルやソフトバンクモバイルの直営店、一部の家電量販店で開始された。米国ではすでに大ヒット商品となっているが、日本での熱気もすごいようだ。大ざっぱに言えばiPhoneとPCの中間に位置づけられるデバイスで、PCのように様々な用途に使える汎用性を持つが、今回は特に電子書籍リーダー機能に注目が集まっている。

電子書籍リーダーではアマゾンの「Kindle(キンドル)」が先行しているが、Kindleは比較的小さなモノクロの電子ペーパーの画面であり、基本的には電子書籍リーダー機能に特化している。Kindleの方が目が疲れにくいとも言われ、バッテリーも長持ちするなどのメリットはあるが、iPadはカラー液晶の大画面で見栄えがするし、汎用性もあるので、総合的にはiPadに軍配が上がりそうな気がする。もっとも、アマゾン本来のビジネスとしては電子書籍コンテンツが売れればいいわけで、必ずしも自社の電子書籍リーダーが売れる必要はない。Kindleが電子書籍のマーケットが拡大するきっかけになれば、それでいいのだ。アマゾンも今後は、iPad上で読める電子書籍コンテンツの販売に注力してくるのではないだろうか。

本当に戦々恐々としているのは、日本の出版業界だろう。業界を取り巻く環境は非常に厳しい。書籍市場は縮小の一途をたどり、雑誌も部数と広告収入の減少が続き、休刊が相次いでいる。出版業界は、電子書籍について表面的には平静を装っており、大きな影響はないとのコメントを出したりしている。米国は国土が広大で、身近な場所で書籍を購入しにくいという事情が、電子書籍の急速な普及の背景にあるという意見もある。しかし日本でも、電子書籍が出版物や出版業界のありかたを一変させる可能性は大きく、今後、業界が甚大な影響を被るのは避けられそうにない。しかし業界には、明確な展望や有効な対策は特にないようだ。

実際、電子書籍でさしつかえないものは非常に多い。コンテンツをどこでも直ちに入手でき、保管のための場所が不要という点では、電子書籍が圧倒的に有利だ。紙の書籍の場合は一般的に、出版社→取次会社→販売店(書店など)という方向で流通するが、電子書籍では流通の中抜きが起こり、再販価格制度も適用されない。紙の書籍と電子書籍では、もともとのコンテンツは共通していても、流通経路や価格体系はまったく別種の商品になってしまう。日本の出版業界では、出版社がとりあえず取次会社に商品を卸せば売上となり、あとで返品されたら返金するという商慣行になっている。出版物の返品があまりに多いことが問題になっているが、出版社は自転車操業で新刊書を出し続ければ、とりあえず売上は立つことになる。しかし、電子書籍ではそうはいかない。電子書籍が急速に普及すれば、日本の出版業界の脆弱性が一気に表面化する可能性がある。

雑誌の場合は、単行本以上に電子書籍のメリットが大きい。たとえばiPadで電子版の雑誌を見られるのであれば、紙の雑誌のようなページ数の制約がないので、画像をより多く掲載できるし、リンクされたWebサイトに自在に飛ぶことができ、誌面とネット通販を連動させることも容易だ。こうなると、ネットやITのスキルも要求されることになり、従来型の紙の雑誌の編集とはかなり違ったものになる。

電子書籍が普及すれば、既存の出版社のブランド力や支配力のかなりの部分が幻想だったことが露呈するだろう。そして出版社は、優れた企画を立案し、著者を発掘・育成し、プロモーションしたりする力が、より厳しく問われることになる。通り一遍の内容の書籍をルーティンワークで作っているだけであれば、存在価値はたちまち低下する。優れた著者の立場は強化され、出版社はある面で芸能プロダクション的な要素も必要になるかもしれない。いずれにせよ、既存の出版社の事業形態や人員、規模をそのまま維持し続けることは、ますます難しくなりそうだ。


※関連エントリー
■電子書籍の普及で出版社は微妙な立場になる

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電子書籍の普及で出版社は微妙な立場になる

 2010-03-27
3月24日、「日本電子書籍出版社協会」(電書協)の設立総会が開催された。

電書協は、電子書籍販売サイト「電子文庫パブリ」を運営してきた任意団体「電子文庫出版社会」が母体となり、下記の出版社31社が参加して設立されたもので、講談社の野間省伸副社長が代表理事に就任した。

※「日本電子書籍出版社協会」(電書協)に参加した出版社31社

朝日新聞出版、学研ホールディングス、角川書店、河出書房新社、幻冬舎、講談社、光文社、実業之日本社、集英社、主婦の友社、小学館、祥伝社、新潮社、ダイヤモンド社、筑摩書房、中央公論新社、東洋経済新報社、徳間書店、日経ビーピー、日本経済新聞出版社、日本放送出版協会、早川書房、PHP研究所、扶桑社、双葉社、ぶんか社、文藝春秋、ポプラ社、マガジンハウス、丸善、山と渓谷社


この電書協だが、有力出版社31社が「電子書籍への対応」をテーマに設立したらしいことは見当がつくものの、いったい何を目的にしているのか、設立意図がよくわからないのである。

電書協では「著作者の利益・権利を確保すること」、「読者の利便性に資すること」、「紙とデジタルの連動・共存」の3つの理念を柱としているという。しかし具体的施策としては、電子書籍のフォーマットや電子書籍端末に関する研究を行う委員会を設置するなど、受身の情報収集にとどまり、当面、電書協として積極的に何かを働きかける考えはないようだ。

そもそも電子書籍が普及すると、出版社は微妙な立場になる。従来の紙の書籍であれば、著者と読者の間の流通経路において、まず出版社、そして多くの場合は取次会社、さらに書店が介在する。一方、電子書籍の場合は物理的形態をとらない電子データであるため、印刷・製本が不要になるのはもちろんのこと、発売元となる出版社も必ずしも不可欠なものではなくなる。低コストで参入できるため、電子出版を扱うベンチャー企業が続々と登場するかもしれない。いずれにせよ、既存の出版社のビジネスモデルが脅かされるのは避けられない。

そうなると、既存の出版社の存在意義はどこにあるのだろうか。たとえば、斬新な企画を考え、著者を発掘・育成し、編集ノウハウを活用して競争力のある商品に仕立てることだろうか。しかし、そのような仕事を手がけるのは、既存の出版社でなくてもかまわない。個人や個人事務所のような規模でも、電子出版プロデューサーや電子出版コンサルタントなどとして、編集機能を担うことが容易になるだろう。著者によっては、自分で全てをこなすことも不可能ではない。出版において、“マス”の意義が薄れるのである。

著者にとっては、電子出版の方が自分の著作を発表しやすいし、印税率(あるいは売上げの取り分)も高めに設定できるだろう。電子出版は紙の書籍のように物理的形態をとらず、流通の中抜きが可能になることもあって、著者の立場は相対的に高まる。

日本の出版業界は、書店への委託販売制度と再販制度を原則とし、出版不況が長引く中で大量の返品が常態化している。ある種の閉塞状態にあるといってよいだろう。しかし、ここにきて、日本でも電子出版が急速に普及する可能性が出てきた。書籍のデジタル化やネット化は、出版業界に地殻変動を起こしそうだ。


■日本電子書籍出版社協会
http://www.ebpaj.jp/

※当ブログの関連記事
■「日経 電子版」の行方と新聞社の思惑

ラジオ放送をネットで同時配信する「radiko.jp」の実用化試験開始

 2010-03-16
3月15日、インターネットを通じてパソコンのWebブラウザでラジオ放送を聴取できる「IPサイマルラジオ」の実用化試験が、関東地区と関西地区で開始された(期間は8月31日までを予定)。CMも含め、電波による放送と同じ内容がそのまま配信される。利用は無料で、ユーザー登録も不要。この実用化試験は、在京ラジオ7局と在阪ラジオ6局、電通が共同で設立した「IPサイマルラジオ協議会」が実施する。対象地区および参加ラジオ局は下記のとおり。


●関東地区 (東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)
・TBSラジオ
・文化放送
・ニッポン放送
・ラジオNIKKEI
・インターFM
・TOKYO FM
・J-WAVE

●関西地区 (大阪府、京都府、兵庫県、奈良県)
・ABCラジオ
・MBSラジオ
・ラジオ大阪 OBC
・FM COCOLO
・FM802
・FM OSAKA


聴取するのは簡単だ。Webブラウザから「radiko.jp」にアクセスし、聴きたい放送局の「listen now!」ボタンをクリックするだけ。局を切り替えるのもボタンを押すだけと簡単で、タイムラグもない。ある意味、ラジオで聴くよりお手軽だ。

「listen now!」ボタンをクリックすると、別ウィンドウが開き、放送中の番組へのリンクやトピックスなどが表示される。今後、この別ウィンドウに表示するコンテンツとして、放送中の楽曲情報や番組の関連情報など様々な展開が考えられる。

音質は、AM/FMともに「HE-AAC 48kbps、ステレオ」とハイスペック。ただ、AMとFMではラジオ局から送出される元の音質(帯域幅)が違うので、radiko.jpでもFMの方がやはり音質は上回る。しかしAMの場合でも、普通にラジオで聴くよりは音質が良好な印象を受けるし、AMステレオを聴けるのもよい。厳密にいえば元の音声を圧縮しているので、理論的には圧縮ノイズがあるわけだが、ほとんど気にならないレベルだ。なによりも、普通のラジオと違って電波状態に影響されないので、ノイズや混信がまったくないのは素晴らしい。ビルなどの影響でラジオの電波が届きにくかった人にも朗報だ。

パソコンで作業しながらのBGMにはもってこいだ。特に、FM放送を高音質で聴けるのはありがたい。動画を見る必要があるテレビよりも、音声だけのラジオの方が「ながら利用」には向いている。放送やネットといった送信形態を問わず、音声メディアは究極の「ながらメディア」といってよいだろう。ちなみに、車社会の米国ではカーラジオの利用者が多く、ラジオはメジャーなメディアとして存在感を維持しているようだ。

radiko.jpで残念なのは、利用できるのが関東地区と関西地区に限定され、しかも関東地区と関西地区では互いに他方のサービスにアクセスできないことだ。アクセス元のIPアドレスで、ユーザーがいるエリアを識別しているという。また、携帯デバイスにも対応していない。せっかくインターネットを利用しているのに、その可能性をあえて制限しているわけだ。

このような制限は、ラジオ業界の立場としては、既存のビジネスモデルを壊さないために必要な措置だろう。テレビ/ラジオともに地上波の放送業界は、各局がエリアを限定して放送を行うことを前提としている。CATV(ケーブルTV)にいたっては、地上波テレビ以上にエリアが細かく分かれている。

純粋に技術的には、放送コンテンツをインターネットで流すのは容易なはずなのだが、既存の放送局のビジネスモデルを考えると、無条件にネット化が進むのは困るのだ。「放送とネットの融合」ということが言われてきたが、放送業界は必ずしも乗り気ではなく、なかなか進展しないのが実情だ。

ユーザーの利便性を考えると、放送コンテンツをインターネットで利用できるのは大歓迎である。ラジオだけでなくテレビについても、制限をなるべく緩和する形で、インターネットでの利用を推進してほしい。


■「radiko.jp」のサイト

※当ブログの関連記事
■広告費でインターネットが新聞を抜き、テレビに次ぐ2位に

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