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日米安保体制における両国の費用対効果のバランス

 2010-05-09
普天間基地移設問題で鳩山政権が窮地に陥っているが、施設の受け入れ先をどこにするかという話ばかりで、日本の安全保障政策や日米安保体制の中でこの問題をどう位置づけるかという視点が欠落しているようだ。

日米安保は、国同士の取引と言ってよい。日米双方にメリットがあるから、成立している取引だ。日米安保は日米いずれの側にとっても、「コストはかかるが便益を享受できる仕組み」となっている。単に日本の防衛の基幹部分を米軍が担うというだけでは、米国の負担ばかりが大きい片務条約になってしまう。初期のころは片務条約の性格が強くてもよかったが、日本経済が復興し、経済的に米国を脅かすほどに台頭し、さらに冷戦が終結すると、米国としても、それなりの見返りを要求するようになった。さもなければ、日本が安全保障で米国に“ただ乗り”している形に近くなるからだ。

確かに終戦後しばらくは、「日本が再び軍事的に台頭するのを防止する」という米国の意図もあったが、冷戦が本格化すると、米国は日本に再軍備を要求した。しかし、吉田茂元首相は憲法をたてにとって拒否したという。吉田元首相には、軍備に予算をかけるよりも、経済復興が最優先事項だという戦略があったからだ。「軽武装、経済重視、自由主義陣営に加わる」という原則は「吉田ドクトリン」と呼ばれ、以降の政権でも基本路線として踏襲された。日本は安全保障の多くを米国にいわばアウトソーシング(外注)する形となっているが、これは必ずしも米国が押し付けているわけではなく、日本側がその方が費用対効果(コストパフォーマンス)が高く、都合がいいと考えて、維持されている面も強いのである。

もし日本における米軍のプレゼンスを低下させて、自主防衛体制の強化で埋めようとしたら、大変なコストがかかるし、総合的な防衛力は低下する可能性が強い。日米安保体制に依存していた方が、いわゆる「思いやり予算」を支出しているのを考慮しても、はるかに安上がりですむ。もし日本での米軍のプレゼンスを低下させたいのであれば、本格的な自主防衛体制の確立に取り組むか、さもなければ日本の安全保障の弱体化を甘受しなければならないだろう。

このように日米安保が日本にとって費用対効果の高い有利な取引だとすると、バランスをとるためには、米国にとっても相応のメリットがなければならない。それは、日本がある程度の費用を負担するほか、米軍に基地を提供することである。ただし、この基地提供は、純粋に日本を防衛することだけが目的ではない。米国にとっては、極東はもとより他のアジアや中東などに軍事展開するための拠点を確保できる、というメリットがあるのだ。

このような観点で考えると、鳩山首相の持論といわれる「駐留なき安保」は、あまりにも日本にとって都合の良すぎる考えだ。「普段は米国に基地を提供するような便宜は図らないが、日本の安全が危うくなった時は救援にきてほしい」という話だからだ。また社民党は、「沖縄の海兵隊は日本を守るためだけに存在するわけではない」ことを問題視して、海外への移転を要求しているようだが、これは日米安保の本質を考えると的外れの主張である。

さらに日米両国は、軍事面と経済面を併せてバランスをとっているとも言える。軍事的には米国の負担が大きくて片務的であっても、経済面では日本が米国の国債を購入するなどして支え、全体としては双務的な関係になっている。このように、日米両国の相互依存関係は深いのである。


※関連エントリー
■沖縄訪問の鳩山首相、普天間基地の県内移設を伝達するが、能天気な発言に脱力感
■普天間基地移設問題で進退きわまる鳩山政権
■普天間基地移設問題で国内外で信用を失う鳩山首相

コメント
片務的ではあるが、全体としては、双務的であるとのことですが、軍事力を盾にして、最近は、搾取的な動きになっていたのではないでしょうか。思いやり予算で立てられた兵舎などは、豪華そのものです。しかし、相手側には、そうした、経済負担が行われていることは、知らされていません。それから、軍事力で守っているから、日本を構造改革して搾取すればいいというのは、おかしな議論です。日本は保護国ではありません。戦後の一時期にもうけたこともありましたが、最近では、日本は、貢君になっていたのではないでしょうか。あるいは、隣の中国の工場化を助ける資金源にされたのが事実ではないでしょうか。
【2010/05/15 13:01】 | Orwell #- | [edit]












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